部下の成功のために時間を取り、質問する
会社へのロイヤリティが高い部下の視点を顧客に向ける関わり
「顧客価値の創造」は、企業が事業を継続する存在意義において最も重要なテーマの一つです。社員が顧客の視点に立って日々考え、行動している組織をつくるには、どのような上司のリーダーシップが必要なのでしょうか。
今回の調査では、会社へのロイヤリティが高い職場において、顧客志向が高い組織と低い組織それぞれに関して、上司の関わりがどのように異なるかを調べてみました。日本では海外に比較し勤続年数が長く愛社精神が高い社員が多いため、会社へのロイヤリティが高い職場を前提とし、今後の企業の事業成長の可能性を拡大させる上司の関わりについてのヒントを得ようと試みました。以下は、その調査結果です。
上司からの関わりに対する部下評価の差を調べたところ有意差があったものが、右の帯グラフに示した6項目です。「顧客志向が高い部下」の上司は、「そうでない部下」の上司に比べ、部下の業務推進のための会話の時間を確保し、部下に自発的に考えさせて意見を引き出すとともに、目標進捗に関してフィードバックしているという傾向が見受けられます。
自社を大切に思う職場では、上司からの問いかけが、部下の目を外へ向け、職場の顧客志向を高め、会社の持続的成長を可能にしていくように思われます。
顧客価値の創造のために、あなたは部下に何を問いかけますか。
調査概要
調査対象:リーダー185人の部下2,285人
調査内容:Executive Mindset Inventory(EMI)
調査期間:2011年9月~2019年7月