「目標達成」「顧客視点」「企業理念」という3つの視点
組織のトップが評価する、イノベーティブな組織とは
組織のトップの多くは、既存のルールや慣例を破り、新しい道を自ら切り開いてこられた経験をもっています。しかし、そのようなトップのリーダーであっても、イノベーティブな組織をつくることに"成功している"と感じている人は多くないようです。リーダーからは「新しい提案や企画があがってこない」という悩みをよく聞きます。
変革志向のリーダー(※1)が、自分自身だけではなく組織もイノベーティブであると感じているとき、組織はどのような状態なのでしょうか。
図1は、変革志向のリーダーが考える「イノベーティブな組織(※2)」と「イノベーティブではない組織(※3)」の社員の特徴を調べた結果です。
変革志向のリーダーが組織はイノベーティブであると認識しているとき、社員は理念に共感し、強い目標達成志向や顧客志向で働いていることが伺えます。
イノベーションを起こすには、新しい一歩を踏み出し、既存の慣例や仕組みを変える必要があります。
しかし、組織という集団には、強い慣性の力や群れのルールが働いて、変化を起こすことは簡単ではないでしょう。そんな時、「目標達成」「顧客視点」「企業理念」を軸に、組織の現状を点検し、社員と今回の調査でみえた3つの視点から、対話を進めていくのはいかがでしょうか。
※1
変革志向のリーダー:組織のトップのリーダー120人のうち、「過去の成功パターンに拘らず、新しい事を取り入れている」の質問に対する自己回答が、平均点以上(7段階評価)の88人
※2
※1のリーダーのうち、「組織は過去の成功に拘らず、常に新しい考え方やり方を導入している」の質問に対して、6・7(7段階評価)と回答したリーダー23人の組織
※3
※1のリーダーのうち、「組織は過去の成功に拘らず、常に新しい考え方やり方を導入している」の質問に対して、1-4(7段階評価)と回答したリーダー29人の組織
※4
社員が回答した、自身の行動や意識に関する32項目から認識の差が大きかった3項目を比較
調査概要
調査対象: 組織のトップのリーダー120人の組織(社員30名以上の組織、一社平均132人)
調査期間: 2011年9月~2016年7月
調査方法: ウェブアンケートへの回答
調査内容: Executive Mindset Inventory