コーチ・エィは、当社の研究開発部門であるコーチング研究所において、組織開発に向けたコーチングに関する長年の豊富な経験とリサーチ実績をもとに、人と組織の状態を可視化し、コーチングの可能性を科学的な視点から読み解く活動・研究を行っています。
その活動成果の一つとして、この度、2024年5月3日〜4日(米国東部時間)にボストンで開催される、米国コーチング研究所(Institute of Coaching、以下IOC) が開催する年次総会 "Coaching in Leadership & Healthcare Conference" において、当社の研究論文 "How Can We Evaluate Coaching Sessions? Validation of the Session Evaluation Scale and Its Relationship with Coaching Effectiveness"(コーチングセッションをどう評価するか?セッション評価尺度の検証とコーチング効果との関係)がポスター発表に採択されたことを、お知らせいたします。
また、当カンファレンスへ3回目の出展をすることも併せてお知らせいたします。
研究の背景と概要
昨今、ビジネスコーチングへの関心が一層高まり市場規模も急速に拡大している中、より効果的なコーチングを提供するために、コーチングプロセスがどのように機能するのかを明らかにし、評価することが重要になっています。しかし現在の評価方法の多くは、コーチングプロセスの評価に多くの難しさがあることから、結果に基づく「総括的評価(Summative Evaluation)」に依存しています。
このような課題に注目し当社は、コーチングセッションの過程を評価でき、かつコーチとコーチィー(コーチングを受ける人)双方からのセッション評価を可能にする尺度として、CSES(Coaching Session Evaluation Scale)の日本語版を2023年に開発しました。その成果は、2023年9月15日~17日に開催された日本心理学会第87回大会において、筑波大学 藤桂准教授 (筑波大学人間系/筑波大学働く人への心理支援開発研究センター)とともに、「コーチングのプロセス評価尺度に関する研究」として発表しています。
この度IOCで発表する論文では、先の研究成果をベースとして開発した、英語版CSESの妥当性を検証した結果をまとめています。
発表者
福林 直
株式会社コーチ・エィ
コーチング研究所 リサーチ&ディベロップメントグループ プロジェクトリーダー
国際基督教大学卒業・筑波大学博士後期課程在籍。ビジネスプロセスコンサルティング等を経験後、コーチ・エィにてプロジェクトの成果測定やアセスメントツールの開発、サービスコンテンツの開発に携わる。尽きない探究心でコーチ・エィのサービスの学術的基盤の強化に取り組んでいる。
米国コーチング研究所(IOC)について
米国コーチング研究所(IOC)は、ハーバード大学医学大学院の関連機関であるマクリーン・ホスピタルに所属する非営利のコーチング研究機関として、2009年に設立されました。設立以来、コーチング分野の価値と信頼性向上を目的に、調査研究の発表、学習機会の提供、カンファレンス開催などを通じ、調査研究や科学的根拠に基づくコーチングの実践と理論の普及に努めています。
"Coaching in Leadership & Healthcare Conference" について
"Coaching in Leadership & Healthcare Conference" は、IOCが毎年開催する年次大会です。世界トップクラスの科学者やコーチング研究者が登壇し、コーチングのさらなる進化と、自己、他者、組織のイノベーションを呼び起こす方法を参加者とともに探ります。
当社の出展は2021年以降、今回で3回目となります。過去の出展については、下記よりご確認ください。
過去の出展実績