株式会社コーチ・エィ(東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木義幸)は、2021年2月に改定した対話型組織開発を推進するサービスDCD(Driving Corporate Dynamism)の成果に関する、コーチング研究所の分析結果をお知らせします。
DCDによって組織内の関わりの質が変化する
DCDとは対話型組織開発を推進するコーチ・エィのサービスで、リーダーが周囲の人たちと対話の量を増やすことによって、組織の内側からリーダーシップを呼び起こしていく構造をもちます。リーダーが対話の能力向上に取り組み、コーチングによって次のリーダーを開発する過程で、「組織を開発する」という共通のコンセンサスを形成していきます。コーチ・エィはコーチングを個人だけでなく、組織に提供するというコンセプトをいち早く取り込みました。そのコンセプトに基づくサービスとして、2011年にDCDの提供をスタート。2021年2月には、より「対話型」を意識したコンテンツと構成に大きく改定しました。
今回、コーチング研究所が分析したデータは、改定後のDCDについて、提供開始から本年8月までの1年半の間に当該サービスを体験した約3,000人から得たものです。分析によって以下のことが明らかになりました。
【 DCDに参加するリーダーの変化】
■リーダーがコーチングする人たちへの関わり方の変化トップ5
- 周囲の人の変化・成長に気づいて伝えること
- フィードバックを周囲に求めること
- フィードバックを活用すること
- 周囲の人の目標を明確化にすること
- 周囲の人に対して承認の言葉を投げかけること
■リーダーにコーチングを受ける人たちから見たリーダーの変化トップ5
- 自らに対するフィードバックを求めること
- コーチングをしている相手の変化・成長に気づいて伝えること
- フィードバックを活用すること
- コーチングをしている相手に対して承認の言葉を投げかけること
- 気づきを起こす対話をすること
この結果から、DCDによってリーダーが自分自身について自らフィードバックをとりにいくという行動が起きていることがわかります。DCDには、組織内のフィードバックが一方通行ではなく、双方向にする効果があるといえます。
コーチング研究所によるフィードバックに関する調査(2017年)では、6割の人が目標達成に向けてフィードバックがほしいと回答しています。つまり、DCDによって組織内にフィードバックループが回ることは、組織全体の目標達成を加速したり、率直なコミュニケーションによる信頼関係の構築につながったりすると考えられます。
【リーダーからコーチングを受ける人が感じる自分自身の変化】
さらに、リーダーからコーチングを受けている人たちには以下の変化が生まれていることも明らかになりました。リーダーが対話の質を変化させることで、組織内に未来に向けて前進する力が生まれていることがうかがえます。
■リーダーからコーチングを受けている人たちが感じる自分自身の変化トップ3
- 自らの目標を明確にし設定すること
- ビジョンの構築
- 自分自身の視点の変化
改定前と比較して大きな差はなかったものの、改定後のDCDのほうが全体に高い数字を示しています。
【コミュニケーションの頻度とコーチングの効果】
継続的に回数を重ねることで効果が大きくなることはコーチングの一つの特徴です。これには、信頼関係の構築や相互の理解が進むといった背景が考えられます。
改定前のDCDでも、コーチングの回数が増えるほど、コーチングを受けた人がその効果を感じる割合が高くなることは明らかになっていましたが、改定後のDCDのほうが効果を感じる割合が大きくなりました。
コーチングの頻度とコーチングの効果を感じる度合い
DCDとは
DCDはシステミック・コーチング™の概念にもとづいたサービスです。システミック・コーチング™とは、組織全体を不可分な一体ととらえたコーチングのアプローチです。人は関わりの中に存在している、という前提を踏まえ、コーチ・エィでは、「リーダー開発」と「組織開発」は本来不可分のものであり、リーダーと組織は同時に開発されていくものであるととらえています。「システミック・コーチング™」では、DCD参加者からコーチングを受けるリーダーが、目標達成に向けて周囲との新たな関わりをつくり出し、組織全体に働きかけていくことに価値を置いてコーチングを行います。
[DCDの構造]
詳細は、こちらをご覧ください。
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